会議資料やプレゼンテーション、ちょっとしたチラシやポスターなど、日頃からWordやPowerPointなどのMicrosoft Officeソフトを使っている方は多いでしょう。

「この資料をそのまま印刷会社に入稿して、きれいに印刷してもらえないかな?」 そう思われたことはありませんか?

結論から言うと、はい、条件によってはOfficeデータでも印刷は可能です。しかし、DTP(DeskTop Publishing)専門ソフトとは異なるため、いくつか注意すべき点があります。

今回は、Officeデータで入稿する際に「ガッカリ」を避けるためのポイントを、プロの視点から解説します。

1. Officeデータが苦手なこと:レイアウトの再現性

Officeソフトは、あくまで「オフィスでの利用」を想定して作られています。そのため、以下のような点で印刷に適さない特性があります。

  • PC環境による表示の違い
    異なるPC環境(OS、Officeのバージョン、フォントの有無など)で開くと、文字の位置がズレたり、画像が移動したりと、レイアウトが崩れてしまうことがあります。これは、印刷会社の環境でも同様に起こり得ます。
  • 色表現の限界
    Officeソフトは、主に画面表示を前提とした「RGB」カラーモードで画像を扱います。しかし、印刷は「CMYK」というインクの色で表現します。このRGBからCMYKへの変換時に、画面で見ていた鮮やかな色がくすんでしまう「色沈み」が起こりやすいです。

2. Officeデータ入稿が「OK」なケース

では、Officeデータでも問題なく入稿できるのはどのような場合でしょうか?

  • 写真や文字中心のシンプルなデザイン
    装飾が少なく、写真と文字の配置がシンプルな名刺、ハガキ、チラシなど。
  • 色数が少ないデザイン
    カラー写真が少なく、単色や2色刷りなどで表現できるもの。
  • 印刷会社の「Officeデータ変換サービス」を利用する場合
    一部の印刷会社が、Officeデータを印刷用のデータに変換するサービスを提供しています。これはプロが調整してくれるため、トラブルのリスクが減ります。

3. 入稿前に必ず確認すべき「3つのチェックリスト」

Officeデータで入稿する際に、最低限確認すべき3つのポイントがあります。

チェック1:PDFで書き出す

Officeデータをそのまま送るのではなく、「PDF」形式での入稿を推奨もしくは決まっている印刷会社も多いです。PDF形式は、以下のようなメリットがあります。

  • レイアウトの固定
    どのPCで開いても基本的にレイアウトが崩れることがありません。
  • フォントの埋め込み
    使用しているフォント情報がPDF内に含まれるため、印刷会社に同じフォントがなくても文字化けを防げます。

PDFのオプションなど形式は利用する印刷会社指定のものにしましょう。

チェック2:使用フォントはシステム標準のものか、埋め込み設定の確認

PDFで書き出すことでほとんどのフォント問題は解決しますが、念のため以下の点も確認しましょう。

  • システム標準フォントの使用
    「明朝」「ゴシック」など、WindowsやMacに標準搭載されているフォントであれば、比較的トラブルは少ないです。デザイン性の高い特殊なフォントを使う場合は、PDF書き出し時に「フォントを埋め込む」設定が正しく行われているかを再確認してください。
  • 欧文フォントの注意点
    欧文フォントの中には、ライセンスの関係で埋め込みが許可されていないものもあります。もしエラーが出たら、別のフォントに置き換えるか、アウトライン化(後述)を検討してください。

チェック3:画像の解像度とカラーモード

Officeソフトに画像を配置する際は、以下の点に注意しましょう。

  • 画像は高解像度で配置する
    スマホで撮った写真やWebサイトの画像をそのまま配置すると、印刷時に粗くなってしまうことがあります。印刷に適した解像度(300dpiという説もありますが基本350dpi推奨)がある画像を使用しましょう。
  • カラーモード
    ワード・パワーポイントでは、RGBカラーモードでしかデータを作成することができないので、RGBモードのまま配置が基本です。印刷サイトの指示があるならそちらに合わせましょう。

4. より完璧を目指すなら「アウトライン化」(上級者向け)

PDFで書き出すことでほとんどのフォント問題は解決しますが、より確実にフォントトラブルをなくす方法として「アウトライン化」があります。 これは、文字を図形化して、どの環境でも同じ形を保つようにする処理です。

WordやPowerPoint自体に直接アウトライン化する機能はありませんが、IllustratorなどのDTPソフトや、Acrobat Proのプリフライト機能を使用することでアウトライン化が可能な場合があります。。

ただし、アウトライン化すると文字の修正ができなくなるため、必ず元データ(Officeファイル)は別に保存しておきましょう。

まとめ:Officeデータは「印刷用」に変換することが重要

WordやPowerPointは手軽に資料を作成できる便利なツールです。しかし、それを「印刷物」として高品質に仕上げるためには、ひと手間かけることが大切です。

特に、印刷サイトが指定するPDF形式(例:PDF/X-4など)で書き出すことで、フォントや透明効果のトラブルは減らせるので印刷サイトの「Officeデータ用の入稿ガイド」を確認して決まりに沿ってデータを仕立てましょう。



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